ソーシャルアクションラボ

2022.10.19

補助犬理解、なお浅く 盲導犬「拒否」5割が経験 法施行20年

不特定多数が利用する施設や店舗などに対し、補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)の同伴受け入れを義務づけた身体障害者補助犬法が施行されてから、10月で20年。使用者が同伴を拒否される事例が近年も起きるなど、法律の趣旨が浸透しているとは言いがたいのが現状だ。日本補助犬協会(横浜市旭区)は補助犬の役割を紹介するイベントを開催するなど、理解の促進に向けた取り組みを続けている。

9月25日、週末の買い物客でにぎわう大規模商業施設「イオンモール幕張新都心」(千葉市美浜区)で補助犬に親しんでもらうイベントが開かれた。補助犬3頭が約15分間にわたってアパレルショップや雑貨屋の前を歩くと、人だかりができ、スマートフォンで撮影する人もいた。

イベントは同協会がイオングループの「イオンペット」(千葉県市川市)と共催した。補助犬と一緒に暮らす障害者についても知ってもらおうと、補助犬の役割を紹介したり、車椅子での生活を体験したりするコーナーも設けられた。イオンモール幕張新都心での開催は2年連続となる。

補助犬を巡っては、02年10月に身体障害者補助犬法が施行され、電車やバスなど交通機関や不特定多数が利用する施設に対し、補助犬同伴での受け入れが義務づけられた。だが、今もこうしたイベントが開かれているのは、補助犬への理解が浸透していないことの裏返しだと言える。

全国盲導犬施設連合会(東京都新宿区)が20年に公表したアンケート結果では、盲導犬利用者の52・3%が受け入れ拒否に遭ったことがあると回答している。具体的な理由としては、「犬アレルギーや犬嫌いの人など他の人に迷惑がかかる」「毛が飛んだり、感染症のリスクがあったりするから」といったものが挙げられていた。

理解が進まないのはなぜか。日本補助犬協会の朴善子代表理事は、補助犬が少なく、目にする機会が限られることが一因と考えている。国内で活躍する補助犬は約1000頭しかおらず、小型犬が多い聴導犬はペットと誤解されるケースもあるという。

朴さんは「もっと認知が向上して受け入れ態勢が進み、障害者の自立と社会参加が可能となる環境が整ってほしい」と話している。【山本佳孝】

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