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2022.11.07

異常気象による災害「早期警報」5年で普及へ 国連が行動計画

 国連は7日、気象観測などで異常気象による災害リスクを事前に伝える「早期警報」を今後5年で全世界の人が利用できるようにするための行動計画を発表した。新たに31億ドル(約4600億円)の投資が必要で、地球温暖化の影響が指摘される洪水や干ばつなどの気象災害が相次ぐ中、各国の関与を求めている。

 エジプト・シャルムエルシェイクで開催中の国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)で、国連のグテレス事務総長が発表した。

 気候変動に伴い、豪雨や洪水、熱波といった異常気象は頻発し、激甚化すると予測されている。世界気象機関(WMO)によると、こうした異常気象によって既に世界で数千億ドルの経済損失が出ているが、被害を軽減する対策や避難に欠かせない早期警報システムを導入している国は世界で半分程度しかなく、特に島しょ国や最貧国で普及率が低いという。

 行動計画によると、2023~27年の間に気象観測や予測、警報システムのインフラ整備や、国や自治体の体制作りなどを進め、全世界での普及を目指す。実現に向け、WMOの途上国向け融資制度を拡充したり、官民が連携して投資規模を拡大したりすることを想定している。WMOなどが事務局となり、計画の進捗(しんちょく)を毎年確認して、国連事務総長に報告する。

 COP27では、温暖化が関連している異常気象などの被害を受けた途上国への資金支援のあり方が主要議題になっている。グテレス事務総長は「最も弱い立場の人への支援を最優先にし、地球上の全ての人が5年以内に早期警報によって守られるようになることを求める」と述べた。【岡田英】

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