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2022.11.12

温室効果ガス削減目標の達成呼び掛け 米大統領、COP27で

 米国のバイデン大統領は11日、エジプト東部のシャルムエルシェイクで開催中の国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)で演説し、中国を含む温室効果ガスの主要排出国に対して、2030年までの削減目標達成を改めて呼びかけた。中国に次いで世界2位の排出大国である米国のリーダーとして、自国の目標達成は「自信を持って言える」と強調。気候変動の影響で苦しむ開発途上国への支援拡充も約束した。

 英国での昨年のCOP26では、地球温暖化の被害を抑制するため、産業革命前からの気温上昇を「1・5度」に抑えることが共通目標に定められた。この実現のためには、世界全体で温室効果ガスの排出量を30年までに10年より45%減、今世紀半ばごろには実質ゼロにする必要があるとされる。

 バイデン氏は「気候の危機は人類や国家の安全保障に関わり、地球の寿命にも関わる」と訴え、今年8月に成立した新法に基づいて約3700億ドル(約51兆円)を投じる気候変動対策や、主要な温室効果ガスの一つであるメタンの新たな排出規制など米国の取り組みを紹介した。

 また、途上国の防災対策など温暖化被害の軽減に使われる国際的な気候基金「適応基金」への拠出を、これまで公約した額から倍増の1億ドル(約140億円)にすると言及。特に、干ばつによる飢餓など深刻な被害が出ているアフリカについては、1・5億ドル超の支援を実施するとした。

 バイデン氏はロシアのウクライナ侵攻についても触れ、「ロシアの戦争によって、化石燃料への依存から世界が速やかに脱却する必要性がより強まった」と述べた。【カイロ真野森作】

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