ソーシャルアクションラボ

2023.01.20

アメリカザリガニとミドリガメの放出禁止、6月から 違反で懲役も

 政府は20日、生態系などに悪影響を与えているアメリカザリガニとアカミミガメ(ミドリガメ)について、野外に放出することを原則禁止する改正外来生物法の施行令を閣議決定した。施行は6月1日。

 違反すると、3年以下の懲役または300万円以下の罰金、法人の場合は1億円以下の罰金が科される。ペットとしての飼育は引き続き認められる。

 アメリカザリガニとアカミミガメは既に広く飼われており、飼育や輸入、販売・譲渡を禁じる同法の「特定外来生物」に指定すると野外への大量放出が懸念されたことから、これまで指定が見送られてきた。2022年5月の同法改正で、飼育と譲渡を例外的に認める「条件付特定外来生物」に指定できるようになった。

 環境省によると、アメリカザリガニの飼育数(推計)は、約65万世帯で約540万匹(20年時点)、アカミミガメは約110万世帯で約160万匹(19年時点)。アメリカザリガニの寿命は4~5年、アカミミガメは20~40年ほどで、最後まで責任を持って飼う「終生飼養」が原則だが、飼い続けられない場合には新たな飼い主を探し、やむを得ない場合には、冷凍するなどして殺処分するよう呼びかけている。【岡田英】

関連記事