2023.02.22
タレントの井上咲楽さんが植樹ボランティア 豊島での「お花見」願い

国内最大規模の産業廃棄物の不法投棄があった香川県土庄町の豊島で、タレントの井上咲楽(さくら)さん(23)が22日、植樹のボランティア活動を行った。かつての投棄場所近くにツツジの苗木を植え、「将来お花見ができるように」と願いを託した。
豊島の自然を再生するため、建築家の安藤忠雄さんと豊島事件弁護団長の中坊公平さん(故人)が2000年に設立したNPO「瀬戸内オリーブ基金」の活動の一環。趣旨に賛同する衣料品店「ユニクロ」と「ジーユー(GU)」の社員約20人によるボランティア活動に、環境問題に関心のある井上さんが同行した。
植樹活動では井上さんらが、豊島の小中学校の児童生徒計30人と一緒に、産廃で土壌環境が悪化した更地で、かつて周辺に咲いていたツツジの苗を植えた。地面に掘った穴に置いて土を丁寧にかぶせる作業をしながら、「ツツジをみんなで見たいね」などと言葉を交わした。
産廃問題について住民からレクチャーを受けた井上さんは「きれいな島で、起きてはいけないことが起こってしまった。住民の努力で少しずつ美しい豊島に戻っている。(島を)次世代につなぎ、持続可能にしていこうという気持ちを全ての世代から感じた」と語った。【西本紗保美】
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