ソーシャルアクションラボ

2023.03.01

G20のプラ消費量、2050年までに1.7倍 海洋汚染悪化の恐れ

主要20カ国・地域(G20)でのプラスチック消費量は2050年までに19年の1・73倍になり、プラごみによる海洋汚染が悪化する恐れがあるとの報告書を国際研究チームが発表した。使い捨てプラ製品の使用禁止など複数の対策を導入しても1・25倍になる可能性があり、チームは「消費増を止めるには、分析で想定した以上の厳しい措置を取る必要がある」と指摘する。 分析したのは、日本財団と英誌エコノミスト・グループ傘下のシンクタンク「エコノミスト・インパクト」のチーム。各国のプラ製品の製造業者が購入したプラ材料(再生プラを除く)の量を「消費量」とみなし、過去のデータを基に将来の消費量を予測した。 その結果、現状の対策のままでは50年には、19年(2億6100万トン)比73%増の4億5100万トンに上ると見込まれた。さらに、①使い捨てプラ製品の段階的な使用禁止②プラ製品を生産・使用した企業に回収やリサイクルを義務化③石油を原料とするプラ製品の生産に課税――という対策の効果を評価。最も削減効果があるのは①だが、それでも約1・5倍に増加。三つの対策を組み合わせても1・25倍に増えるとの結果になった。 世界の海洋へのプラごみ流出量の半分近くはG20からとされ、19年のG20首脳会議(大阪サミット)では50年までに新たな海洋汚染ゼロを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を採択。今年9月にインドで開かれるG20でさらなる対策強化に踏み込むか注目される。 国連環境計画(UNEP)は、24年までにプラごみ汚染根絶に向けて初の条約案をまとめることを決めている。チームは「汚染を食い止めるためには使い捨てプラの早期廃止や、プラ製品への課税強化などが必要で、条約にはより厳しい対策を盛り込むべきだ」と強調する。 チームが公表した報告書はウェブサイト(https://backtoblueinitiative.com/plastics-consumption/)からダウンロードできる。【岡田英】

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