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SDGs とは 意味と世界の動き、日本の現状をわかりやすく解説

国連が掲げるSDGs(エス・ディー・ジーズ)は、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称です。SDGsの概要と世界・日本の動向、企業が取り組むメリットや事例、ロゴとバッジについて解説します。

持続可能な開発目標(SDGs)とは 簡単に説明

2015年9月、ニューヨークの国連本部で開かれた「国連持続可能な開発サミット」で、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が加盟国の全会一致で採択されました。SDGsはこのアジェンダの中で掲げられた国際目標で、2030年までの達成を目指しています。

アジェンダの前文では、「人間、地球及び繁栄のための行動計画である」とした上で、「極端な貧困を含む、あらゆる形態と側面の貧困を撲滅することが最大の地球規模の課題であり、持続可能な開発のための不可欠な必要条件であると認識する」と主張しています。すなわち、SDGsとは誰一人取り残さない、持続可能で多様性と包括性のある社会を実現するための国際目標なのです。

外務省によると、SDGsの特徴は以下の5つです。

SDGsが生まれた背景

SDGsの概念は突然生まれたのではありません。国連で長年議論されてきた課題を解決するために提唱されたものです。

国連が発足したのは1945年10月。発足当初、課題として南北格差の解消を掲げており、南側の発展途上国の経済発展を目指してきました。

世界中の貧困を解消していく中で、近年課題として挙げられているのが気候変動です。世界の気温が上昇するのと同時に海面も上昇し、今まで住んでいた場所に住めなくなってしまった人もいます。

貧困化と気候変動は、相関関係を持ちながら進んでいきます。貧しい地域が気候変動の影響を受けることで、さらに貧しくなってしまうのです。貧しい地域では、貧しさゆえに過激な思想が広がりやすい傾向にあります。争いが始まり、それが広がってしまうと、地球全体に大きな影響を与えてしまいます。

これまでは国レベルで課題解決に当たっていましたが、先述の5つの特徴にもある通り、SDGsでは全てのステークホルダー(株主や顧客、社員、取引先などの企業にとってのあらゆる利害関係者)の参画を求めている点に特徴があります。つまり、民間の取り組みも重要視されているのです。地球全体の課題解決のため、国レベルだけでなく民間レベルでの一人ひとりの行動が求められています。

SDGsの17の目標と169のターゲット

SDGsでは「17の目標」と、それぞれに付随する「169のターゲット(具体目標)」が掲げられています。

目標1(貧困)
あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる

目標2(飢餓)
飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する

目標3(保健)
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

目標4(教育)
すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する

目標5(ジェンダー)
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを行う

目標6(水・衛生)
すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

目標7(エネルギー)
すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

目標8(経済成長と雇用)
包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

目標9(インフラ、産業化、イノベーション)
強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

目標10(不平等)
各国内及び各国間の不平等を是正する

目標11(持続可能な都市)
包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する

目標12(持続可能な生産と消費)
持続可能な生産消費形態を確保する

目標13(気候変動)
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

目標14(海洋資源)
持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

目標15(陸上資源)
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

目標16(平和)
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

目標17(実施手段)
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

「169のターゲット(具体目標)」は、「17の目標」それぞれに5~10ほど設定されています。例えば、「目標1(貧困)」で設定されているものは以下の通りです。「1.数字」は具体的な目標、「1.アルファベット」は、目標達成のための具体的な行動が示されています。

1.1
2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。

1.2
2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、全ての年齢の男性、女性、子供の割合を半減させる。

1.3
各国において最低限の基準を含む適切な社会保護制度及び対策を実施し、2030年までに貧困層及び脆弱層に対し十分な保護を達成する。

1.4
2030年までに、貧困層及び脆弱層をはじめ、全ての男性及び女性が、基礎的サービスへのアクセス、土地及びその他の形態の財産に対する所有権と管理権限、相続財産、天然資源、適切な新技術、マイクロファイナンスを含む金融サービスに加え、経済的資源についても平等な権利を持つことができるように確保する。

1.5
2030年までに、貧困層や脆弱な状況にある人々の強靱性(レジリエンス)を構築し、気候変動に関連する極端な気象現象やその他の経済、社会、環境的ショックや災害に暴露や脆弱性を軽減する。

1.a
あらゆる次元での貧困を終わらせるための計画や政策を実施するべく、後発開発途上国をはじめとする開発途上国に対して適切かつ予測可能な手段を講じるため、開発協力の強化などを通じて、さまざまな供給源からの相当量の資源の動員を確保する。

1.b
貧困撲滅のための行動への投資拡大を支援するため、国、地域及び国際レベルで、貧困層やジェンダーに配慮した開発戦略に基づいた適正な政策的枠組みを構築する。

SDGsを理解するためのフレームワークとして、「5つのP」「ウェディングケーキモデル」があります。

「5つのP」とは、「People(人間)」「Prosperity(繁栄・豊かさ)」「Planet(地球)」「Peace(平和)」「Partnership(パートナーシップ)」というキーワードごとにSDGsの目標を分類したものです。

それぞれの分類については以下の通りです(国際連合広報局「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」より引用)。

人間(People) – あらゆる形態と次元の貧困と飢餓に終止符を打つとともに、すべての人間が尊厳を持ち、平等に、かつ健全な環境の下でその潜在能力を発揮できるようにする(目標1、2、3、4、5および6)。

豊かさ(Prosperity) – すべての人間が豊かで充実した生活を送れるようにするとともに、自然と調和した経済、社会および技術の進展を確保する(目標7、8、9、10および11)。

地球 (Planet)– 持続可能な消費と生産、天然資源の持続可能な管理、気候変動への緊急な対応などを通じ、地球を劣化から守ることにより、現在と将来の世代のニーズを充足できるようにする(目標12、13、14および15)。

平和 (Peace)– 恐怖と暴力のない平和で公正かつ包摂的な社会を育てる。平和なくして持続可能な開発は達成できず、持続可能な開発なくして平和は実現しないため(目標16)。

パートナーシップ(Partnership) – グローバルな連帯の精神に基づき、最貧層と最弱者層のニーズを特に重視しながら、すべての国、すべてのステークホルダー、すべての人々の参加により、持続可能な開発に向けたグローバル・パートナーシップをさらに活性化し、このアジェンダの実施に必要な手段を動員する(目標17)。

「ウェディングケーキモデル」は、スェーデンのストックホルム・レジリエンス・センターのヨハン・ロックストローム所長らが考案したモデルです。17の目標を「BIOSPHERE(生物圏)」「SOCIETY(社会圏)」「ECONOMY(経済圏)」の3つの層に分類しています。

ストックホルム・レジリエンス・センターのホームページより

生物圏に分類される目標は6と13~15、社会圏に分類される目標は1~5、7、11、16、経済圏に分類される目標は8~10、12です。経済発展は安定的な社会基盤があってこそ成り立ち、社会基盤は多様な生物が存在する自然環境に支えられているとする考え方です。

SDGsの世界の動向

世界的な動向を知ることで、よりSDGsへの理解を深めることができます。世界の動きについて見てみましょう。

SDGsとMDGs

MDGs(エム・ディー・ジーズ)は、SDGsの基となったものとされています。ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals)のことを指し、2000年9月にニューヨークで開かれた国連ミレニアム・サミットで採択された国連ミレニアム宣言が基となっています。極度の貧困と飢餓の撲滅を目指し、2015年までに達成すべき8つの目標を掲げました。目標は以下の通りです。

目標1
極度の貧困と飢餓の撲滅

目標2
初等教育の完全普及の達成

目標3
ジェンダー平等推進と女性の地位向上

目標4
乳幼児死亡率の削減

目標5
妊産婦の健康の改善

目標6
HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止

目標7
環境の持続可能性確保

目標8
開発のためのグローバルなパートナーシップの推進

目標は期限までに一定の成果を挙げたとされており、次なる目標はSDGsに託されることとなりました。

SDGsとESG

ESGは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字から取った言葉で、企業の持続的な成長のために欠かせない観点です。世界中で注目度が高まっており、ESGの観点から投資先を選ぶ「ESG投資」も広がりを見せつつあります。

ESGを意識することで、結果的にSDGsの目標を達成することにもつながります。2006年には、投資に関してESGの視点を入れるよう求めるPRI(国連責任投資原則)が、国連によって提唱されたことからも分かるように、投資においてもSDGsの視点が不可欠になってきています。

SDGsとパリ協定

パリで2015年に開かれた「国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)」では、「パリ協定」が採択されました。パリ協定では1997年にCOP3で採択された「京都議定書」の後を引き継ぐ形で、2020年以降の温室効果ガス排出削減のための新たな国際枠組みを設定。歴史上初となる全ての国が参加する協定で、世界共通の目標として、産業革命以前からの気温上昇を2度未満に抑えることが掲げられ、努力目標として1.5度未満に抑えることが提唱されました。

2021年にはCOP26が英国で開催。パリ協定で努力目標とされていた「1.5度未満」を各国が目指す世界目標とすることで合意し、達成についてより強い表現で求めています。

SDGsの目標13では、気候変動について言及しています。気温上昇を防ぐための行動が今後も求められます。

日本の現状

日本におけるSDGsの取り組みはどのようになっているのでしょうか。政府の動きと日本の国際的な評価について見ていきます。

政府の動向

SDGsが採択されたことを受け、政府は国内の基盤を整えるべく、2016年5月に「SDGs推進本部」を立ち上げました。構成員は全閣僚で、総理大臣が本部長、外務大臣が副本部長を担っています。同年12月、行政や民間セクターのほか、NGO・NPO、有識者、国際機関、各種団体など、あらゆるステークホルダーで構成される「SDGs推進円卓会議」が開かれました。同会議では「SDGs実施指針」が定められています。

指針では、「普遍性」「包括性」「参画型」「統合型」「透明性と説明責任」というSDGsの実施原則に則った「8つの優先課題と具体的政策」を策定。その後も、具体的な施策を盛り込んだ「SDGsアクションプラン」を毎年発表しています。

2022年のSDGsアクションプランの重点事項は、5つのPに即した8つの優先課題を挙げています。

People 人間:感染症対策と未来の基盤づくり
1 あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現
2 健康・長寿の達成

Prosperity 繁栄:成長と分配の好循環
3 成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーション

Planet 地球:地球の未来への貢献
4 持続可能で強靱な国土と質の高いインフラの整備
5 省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会
6 生物多様性、森林、海洋等の環境の保全

Peace 平和:普遍的価値の遵守
7 平和と安全・安心社会の実現

Partnership パートナーシップ:絆の力を呼び起こす
8 SDGs 実施推進の体制と手段

国際的な評価と課題

国連と連携している研究機関「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)は、2022年6月に世界各国のSDGs達成度をまとめた報告書「Sustainable Development Report(持続可能な開発報告書)」の2022年版を発表しました。

報告書によると、日本の達成度は世界で19位。前年と比べ1ランクダウンしました。1位はフィンランドで、デンマーク、スェーデン、ノルウェーが続きます。上位は北欧各国が占めているという状況です。

「Sustainable Development Report(持続可能な開発報告書)」より

上図は報告書の日本に関するページです。アイコンの背景が緑で「達成済み」、黄色で「課題が残る」、オレンジで「重要な課題がある」、赤が「深刻な課題がある」ということを示しています。日本は「目標4(教育)」「目標9(インフラ、産業化、イノベーション)」「目標16(平和)」で高い評価を得ていることが分かります。一方、「目標5(ジェンダー)」「目標12(持続可能な生産と消費)」「目標13(気候変動)」「目標14(海洋資源)」「目標15(陸上資源)」「目標17(実施手段)」に関する取り組みにおいては、厳しい目が向けられているようです。

SDGsに取り組むメリット

企業がSDGsに取り組むメリットは複数あります。それぞれ見ていきましょう。

企業イメージの向上

SDGsが広く知られるようになる以前から、民間企業には社会貢献が求められていました。1990年代後半には、企業の社会的責任を意味する「CSR (Corporate Social Responsibility)」の追求が求められ、本業のみならず芸術分野への投資や、寄付・ボランティアに取り組む企業が増えました。

また、2011年ごろには共通価値の創造という意味の「CSV (Creating Shared Value)」についても注目されました。CSRが本業以外での社会貢献を目指していたのに対し、CSVは本業を通じて社会に価値を生もうとする考え方です。

CSRとCSVが一般的になることで、人々は民間企業に利益だけでなく、社会貢献を求めるようになりました。企業が社会課題に取り組む姿を示すことで、企業価値の向上につながる面もあるでしょう。

新たなビジネスチャンスを生む

人々が企業に社会貢献を求めることで、新たな需要が生まれています。従来は商品をいかに大量に、安く供給するかというところが企業の競争力につながっていました。しかし、今後は社会貢献に関心が高い消費者のニーズを満たすことによって、他社とは一線を画すビジネスにつながる可能性があります。

新規ビジネスには競合相手も少なく、新しい分野のリーダーになれる可能性を秘めています。また、SDGs観点の新規ビジネスはステークホルダーとの協業を生みやすく、次の新たなビジネスチャンスを生むきっかけになり得るでしょう。

投資家にとって投資の新しい目安となる

前述の通り、ESGの観点から投資先を選ぶESG投資の注目度が高まっています。投資家が投資先を選ぶ要素となっており、資金調達の面でもメリットが生じる可能性があります。

経済産業省によると、ESG市場は2016年から2018年で約4倍となっており、今後の成長が見込まれます。

SDGsウォッシュとは何か

「SDGsウォッシュ」とは、SDGsに取り組んでいると見せかけて、実態が伴っていないケースを指す言葉です。英語の「whitewash(ごまかし)」が由来となっています。

うわべだけ取り繕い、広告などでSDGsについての取り組みを大々的に宣伝していると、SDGsウォッシュが疑われることとなり、企業に対する信頼が低下してしまいます。SDGsに取り組む際は、自社で出来る範囲はどこまでなのかを検討し、慎重に進める必要があるといえるでしょう。

企業の取り組み事例

SDGsの取り組みについて、海外と日本それぞれの事例についてご紹介します。

海外の事例

ノルウェーの「BRIGHT Products」という企業では、送電網が整っているかいないかに関わらず、電力にそれほど頼っていない地域の人々にソーラーランプを配布しています。同社のホームページによると、2014年以降240万個のソーラーランプを届けているとのことです。

クリーンなソーラーエネルギーを使ったランプによって、子どもは夜に宿題ができ、暗い場所で移動するために足元を照らします。また、ランプは携帯電話など小型機器の充電にも使用できるため、エネルギーの節約にもつながります。

BRIGHT Productsのホームページより

デンマークの繊維製品企業「Elvang」は、高品質のアルパカ毛を使った北欧デザインの繊維製品を生産しています。プラダやラコステ、ヒューゴ・ボスなどの有名ブランドにも製品を提供するなど、業界では高い実績を誇っている企業です。また、従業員を大切にしており、相場よりも高い賃金を従業員に支払っているだけでなく、無料の医療診断や歯科診断を受ける機会も提供しています。

Elvangは、ペルーにあるサプライヤーと密な協力関係を作り、250人のペルー人労働者の雇用を創出。加えて、いくつかのアルパカ牧場主の収入増にも貢献しました。牧場主は、アルパカのブリーディングや毛刈りの技術を磨ける研修にも参加することができます。複数のステークホルダーが関わり合い、良質な労働環境を作っている同社は、SDGsの「目標8(経済成長と雇用)」を達成しているといえるでしょう。

Elvangのホームページより

日本の事例

大手食品メーカーの日清食品グループは代表取締役社長・CEOを委員長とする「サステナビリティ委員会」を2020年4月に設置し、全社的にSDGsの取り組みを進めています。また、2021年4月からは取締役会の諮問機関として「サステナビリティ・アドバイザリーボード」を立ち上げました。同機関は外部有識者を中心に組織されており、同グループのESGに関する課題について議論しています。

また、製品を通じた取り組みも進めています。同グループのホームページによると、「目標2(飢餓)」に対する取り組みとして、災害発生時の被災地支援、または貧困支援のためにインスタントラーメンを無償提供したり、「目標3(保健)」の達成のため健康志向に応える製品を開発したりしているとのことです。高たんぱく、低糖質の商品を販売するなど、実態の伴った行動を取っています。

大手自動車メーカーのトヨタでは、「地球環境への取り組み」「幸せに暮らせる社会への取り組み」「働く人への取り組み」といったテーマを持ってSDGsに取り組んでいます。

環境に関する取り組みでは、カーボンニュートラルに向けてCO2を排出しない水素エンジンの開発を進めているとのことです。また、愛知県豊田市にある「トヨタの森」をはじめ、複数の森や里山の整備にも取り組んでいます。

そのほか、トヨタが幸せに暮らせる社会創出のために作っているのが、実証実験に取り組むための街「Woven City」です。「ヒト中心」というコンセプトを掲げ、自動運転技術を使った実験などに取り組むとしています。自動運転技術により物流効率が向上し、結果的に地球環境の負荷を減らすことにつながるといいます。

働く人への取り組みについては、職場の多様性と包括性を推進しているとのことです。社員の65%以上が日本以外の出身で、出身国は40カ国以上にのぼるなど、多様性を受け入れる環境が存在しています。また、創業して間もない時期に企業内訓練校「トヨタ工業学園」を創設するなど、SDGsが一般化する以前から教育と雇用の分野で力を入れていることが分かります。

SDGsのロゴとバッジ

SDGsに取り組んでいることを社外に示すために、ロゴとバッジの活用を考えている方も多いでしょう。ここでは、ロゴとバッジの使用方法や購入方法について解説します。

SDGsのロゴの使用方法

SDGsのロゴは、国連広報センターのホームページから無料でダウンロードできます。販促や営利目的といった商業用途や資金調達の目的での使用の場合は、国連本部の担当窓口にメールで問い合わせなければなりません。また、問い合わせは英語で行う必要があります。情報発信目的での使用は、問い合わせの必要はありません。

その他、「活字書体を変更しない」「トリミングしない」とした禁止事項も定められています。詳しくは、国連広報センターホームページ内のSDGsのポスター・ロゴ・アイコンおよびガイドラインをご確認ください。

SDGsのバッジの購入方法

アイコンのカラーをホイール状にしたSDGsバッジは、社外にSDGsに取り組んでいることを示すのに有効です。社員が着用することで、商談や取材の場でアピールできます。

バッジは、国連関連のオンラインショッピングで購入できます。10個入りで35ドルです。ただし、日本の機関での販売はありません。国内の場合、国連本部から承認を受けている業者から購入する必要があります。

ここで注意したいのは、未承認のまま販売しているケースもあるということです。承認を受けている場合は販売サイトにその旨記載があるほか、国連が示すアイコン使用のガイドラインを守って販売しています。購入の際は業者が国連本部から承認を受けているか確認しましょう。

本質的なSDGsの取り組みを 

ここまでSDGsについて解説してきました。民間企業も社会を構成する一員であり、当然社会的責任が生じます。SDGsに取り組むことは、企業の責務ともいえるでしょう。その際、パフォーマンスとして取り組むのではなく、結果につながるよう取り組むことが求められます。SDGsウォッシュが明るみに出ると、信用は低下してしまいます。より本質的なSDGsへの取り組みを通して、世の中をより良くしていきましょう。