ソーシャルアクションラボ

2023.03.30

「より良い未来待っている」ウガンダ女性、難民認定の判決確定に喜び

帰国すれば同性愛を理由に迫害の恐れがあるとして、アフリカ東部のウガンダから日本に逃れた30代女性が国に難民認定を求めた訴訟で、女性を難民と認めた大阪地裁判決が確定した。 ウガンダから決死の覚悟で逃れてから約3年。強制送還の恐怖にさらされてきた女性が、難民として日本で生活できる見通しになった。「とても幸せ。より良い未来が待っていると思う」。女性は取材に判決確定への喜びを隠さなかった。 女性は30日午前、無料通信アプリ「LINE(ライン)」に支援者から届いたメッセージで国の控訴断念を知った。早期の難民認定を求める要望書を提出するため大阪出入国在留管理局に向かうと、待ち受けていた支援者らと抱き合った。 「日本の文化を学びたい」と話した女性。4月には大阪城公園で支援者らと花見を楽しむ予定で、介護職に就く夢に向かい、日本語の勉強を始めるつもりだ。 難民認定を巡っては、出入国在留管理庁が3月24日、難民条約上の難民に当たるかどうかを判断する際のポイントを整理した「難民該当性判断の手引」を公表し、性的少数者らも含まれ得ると明記した。 女性の代理人を務める川崎真陽(まや)弁護士(大阪弁護士会)は国の控訴断念を歓迎する一方、「手引で日本の厳格な審査基準が緩和されたわけではなく、国際的な水準に比べてもかなり遅れている」と批判した。【山本康介】

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