ソーシャルアクションラボ

2023.05.10

保育園に行くと、花束を抱えた息子がいた

ある日の夕方、汗だくで保育園へ息子を迎えに行くと――。「おめでとうございます」。淡い水色の、可憐な花束を渡されました。 この日は、息子の誕生日。 息子の保育園には、「近所のお花屋さんに誕生日プレゼントのお花を買いに行く」(大好きな先生と一緒に)という、素敵な響きのイベントがあります。 連絡帳には、こうありました。
今日は、お誕生日のお花を買いに行きました。「どれにしたらいいかわからなーい!」と言いながらお花屋さんの中を何周も回って、「ママはピンクのお花が好きなんだよ」「でも、青も好きかも…」とお母さんの好きなお花を考えながら選ぶ姿がありました。最終的に、青のきれいなお花を選びました。保育園に持って帰ってくると「見せるのがちょっと恥ずかしい」と言っていました。
これは、泣く。ママの好きな、優しい色を選んでくれたんだね。(先生の臨場感あふれる言葉のチョイスも素敵すぎる) 帰り際、別の先生にも「お母さんの好きそうなお花を選びましたよね」と声をかけられました。そう、いつも黒い服を着ていますが、本当はパステルカラー(膨張色)が好きなんです。 息子の母になって、5年になるんだね。気がついたら体が分厚くなっていたけれど、幸せです。 子ふたり、転勤族ゆえ、何園もお世話になりましたが、花束をいただいたのは初めて。花束は、私へのプレゼント、でもあるのかな。 先生ありがとう。もう少し、頑張れそうです。
【書き手】山内真弓。子ふたり。元転勤族で、茨城、仙台、千葉、東京で子育て。コマロンをはじめた毎日新聞記者です。