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2023.06.02

6県で線状降水帯、3県8市町に警戒レベル5 大雨影響広範囲に

 大型の台風2号により暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で前線が活発となり、2日、西日本から東日本の太平洋側が大雨に見舞われた。気象庁によると、高知、和歌山、奈良、三重、愛知、静岡県で局地的に豪雨をもたらす線状降水帯が発生した。関東甲信地方でも2日夜から3日午前にかけて線状降水帯が発生する可能性があり、気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、河川の氾濫などに警戒するよう呼びかけている。

 和歌山、愛知、静岡の3県8市町は最も深刻な警戒レベル5の「緊急安全確保」を発令した。2日午後7時半現在、自治体が避難情報などを発信する「Lアラート(災害情報共有システム)」などによると、対象は少なくとも約8万3000世帯、約19万人に上った。

 また、JR東海によると、東海道新幹線は2日午後、愛知県内の雨量が規制値に達した影響で、東京―新大阪間の上下線全線で運転を見合わせた。

 気象庁によると、2日午後6時までの最大の1時間降水量は、高知県土佐清水市93ミリ▽和歌山県湯浅町83・5ミリ▽徳島県三好市73・5ミリ▽同県那賀町73ミリ▽三重県鳥羽市72・5ミリ――を観測。湯浅町は観測史上最高を更新した。

 気象庁は5月から最大30分早く線状降水帯の発生を発表する運用を始めており、2日に初めて適用された。高知県では従来の運用より結果的に約10分早く発表された。

 一方、台風2号は2日午後3時現在、沖縄本島を通過し、鹿児島県・奄美諸島付近を時速約30キロで東北東に進んでいる。中心気圧は980ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は23メートル、最大瞬間風速は35メートル。3日に温帯低気圧に変わる見通しだ。

 3日午後6時までの24時間に予想される雨量は、多いところで、東海250ミリ▽関東甲信200ミリ▽四国150ミリ▽近畿100ミリ――など。【島袋太輔、安藤いく子】

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