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2023.06.03

記録的大雨、愛知・豊橋で1人死亡 東海で住宅被害や土砂崩れ

 東海地方を2日に襲った台風2号に伴う記録的大雨は、愛知県豊橋市で1人が死亡し、2人が軽傷を負った。2度にわたって線状降水帯が発生した愛知県では3日までに緊急安全確保、避難指示がすべて解除されたが、各地で住宅被害や土砂崩れが発生するなど、大きな爪痕を残した。

 豊橋市下条東町の農地では2日夜、市消防本部の消防隊が水没した軽ワゴン車の車内から、同市江島町の会社員、朝倉泰嗣さん(61)を救助したが、搬送先の病院で間もなく死亡が確認された。市内では24歳男性と94歳女性が転倒するなどして軽傷を負った。

 今回の大雨では各地で24時間雨量が観測史上最大を記録。三重県鳥羽市490・5ミリ▽愛知県田原市伊良湖451・5ミリ▽愛知県豊橋市419ミリ――などだった。

 愛知県災害対策本部によると、豊橋、豊川2市と豊根村の3市村に緊急安全確保、蒲郡市など12市町に避難指示が出されていたが、3日までにすべて解除された。岐阜県瑞浪市で2日、県道421号ののり面崩落に伴い水道管が破損し、300世帯以上で断水していたが、3日午後1時ごろまでに解消した。

 同本部の3日午後3時現在の発表で、愛知県内では新城市と設楽町の住宅計8棟が一部損壊、岡崎、新城両市で計7棟が床上浸水、岡崎、豊橋、新城の3市で計70棟が床下浸水の被害があった。また、豊田市など計32カ所で道路損壊、豊川市や設楽町の計2カ所で土砂崩れが確認された。

 中日本高速道路によると、のり面が崩落した東名高速下り線の豊川―音羽蒲郡インターチェンジ(IC)間は3日午後9時半、通行止めが解除された。【熊谷佐和子】

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