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2023.06.28

御嶽山噴火9年、八丁ダルミ規制解除へ 7月末から 防災対策完了

 戦後最大の死者行方不明者63人を出した御嶽山(3067メートル)の噴火を巡り、御嶽山火山防災協議会は27日、長野県木曽町で合同幹事会を開き、多くの犠牲者が出た「八丁ダルミ」を含む山頂直下の南側ルートの通行禁止を、7月末から9年ぶりに解除する方針を正式に決めた。避難用シェルター2基の設置など防災対策がほぼ完了し、現在は火山活動が落ち着いているためとしている。【去石信一】

 八丁ダルミは、御嶽山山頂と、南約500メートルにある王滝頂上の中間にある尾根。西側の地獄谷火口に近いうえ、身を隠す岩や大木が無い裸地のため、2014年の噴火では登山者が噴石などにさらされ、死傷した。王滝村から入山する「王滝口登山道」を登る場合、山頂への最短ルートになるが、王滝山頂より上は通行を禁止。また、山腹を横切る迂回(うかい)ルートの「二ノ池トラバース」道も通行を禁止し、同登山道では山頂に行けなくなっていた。今回、迂回ルートの規制も解除する方針だ。

 安全対策として、王滝頂上より上に各30人収容のシェルターを2基設置したほか、王滝頂上にあった避難小屋の強度を増して「避難舎」(約41平方メートル、160人収容)とし、新たに「王滝頂上避難施設」(約46平方メートル、180人収容)も設けた。

 また、登山道脇にロープ設置による立ち入り禁止区域の明示▽携帯電話が通じない130メートル区間を看板で周知▽王滝頂上の避難施設にパトロール員常駐――などにも取り組む。7月中~下旬に現地確認調査をし、登山道の状況など安全が確かめられれば、王滝村の越原道広村長が規制解除日を最終決定する。23年の王滝口登山道の通行可能は7月10日~10月11日で、7月末からは王滝頂上より上も行けるようになる。

 北隣にある木曽町の「黒沢口登山道」は、18年から山頂まで期間を限定して通行を可能としていた。

 気象庁によると、現在の噴火警戒レベルは2022年6月23日から最低の1。噴火が想定される地獄谷火口から、八丁ダルミを含めおおむね1キロ以内に影響を及ぼす噴火の可能性は低いとしている。

 同協議会は御嶽山がまたがる長野、岐阜両県の自治体や国の防災機関などで構成している。

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