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2023.07.12

北海道南西沖地震から30年 奥尻島、遺族ら弔う

 死者・行方不明者が230人に上った北海道南西沖地震から12日、30年を迎えた。最大の被災地、奥尻島(北海道奥尻町)では島民らが犠牲者を追悼した。

 津波で壊滅的な被害を受けた青苗地区の慰霊碑「時空翔(じくうしょう)」には、朝から遺族らが献花に訪れ、正午の防災無線のサイレンに合わせて黙とうをささげた。

 夕方には時空翔周辺で1500本のろうそくがともされ、「7・12 30年の今 天と海の青に いつも抱かれ」という光の文字が浮かび上がった。青苗地区の海辺でも灯籠(とうろう)が流され、波間で揺らめく明かりに向かって島民らが手を合わせ、家族や友人の冥福を祈った。

 地震は1993年7月12日午後10時17分に発生。震源は北海道南西沖で、地震の規模を示すマグニチュードは7・8。奥尻島は震度6だったと推定され、最大10メートルを超える津波が沿岸部を襲い、火災も起きた。【三沢邦彦】

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