ソーシャルアクションラボ

2023.07.19

障がい者にテレワークで新たな選択肢 特別支援学校で仕事体験会

 障がいがある生徒がテレワークを体験する「お仕事体験会」が、兵庫県朝来市和田山町の県立和田山特別支援学校など県内の特別支援学校3校で開かれた。生徒たちは、ウェブ会議システムでつながったパソコン画面を前に、緊張した面持ちで表計算ソフト「エクセル」に情報を入力したり、自宅を拠点にテレワークをする先輩社員に質問したりしていた。【幸長由子】

 県教委の「ICT人材育成のための指導の在り方に関する調査研究事業」の一環。人材派遣会社「スタッフサービス」のグループ会社で、重度の身体障がいがある人がテレワークで勤務する「スタッフサービス・クラウドワーク」(相模原市)の協力で実現した。

 体験会は13日にあり、和田山特別支援学校の他、播磨特別支援学校、氷上特別支援学校の中学部、高等部の生徒9人がウェブ会議システムで参加した。和田山特別支援学校から参加した高等部2年、堀江奈桜さん(16)は、2種類のエクセル表を見比べて、住所が同じ企業名を記入する作業を体験。画面越しに、社員に質問しながら作業を進めていた。

 堀江さんは「オンラインでつながった相手に、どのように伝えるか考えないといけないのは難しかったが、なんとかできた。福祉系の仕事に就きたいので対面での仕事を望んでいるが、通勤が心配だった。家から仕事ができるのは良いなと思う」と話していた。

 スタッフサービス・クラウドワークは2016年から重度身体障がいがある人を社員として雇い、テレワークで資料作成、ウェブマーケティングなどの事務作業にあたってもらう事業をしている。

 同社担当者によると、障がい者雇用の求人は、都市部に集中しているうえ、通勤の負担が大きく、勤務先のバリアフリーが進んでいないなどの課題がある。同社は、これらの課題の解決策の一つとしてテレワークを推進。7月1日時点で454人が働いている。テレワークという働き方を普及するため、今回のような仕事体験会を全国の事業所や学校でも開いているという。

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