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2023.07.31

九州北部大雨で被災「とうほう百貨店」 関係者らが清掃「棟は撤去」

 九州北部の記録的大雨による土砂災害で全壊した福岡県東峰村の食料品・日用品販売「とうほう百貨店」周辺で30日、関係団体やボランティアらが土砂のかき出し作業などをした。

 とうほう百貨店は買い物弱者解消の一助として村民団体「東峰村元気プロジェクト」を中心に村社会福祉協議会、エフコープ、指定管理者の有限会社つづみの里でつくる協議体が2021年年3月、交流施設「つづみの里」の農産物直売所の一角に開店した。食料品や日用品などを販売し、貴重な買い物の場として村民に親しまれていたが、10日の大雨で裏山からの土砂に押しつぶされる形で使用不能になった。

 梅雨明けを待って協議体構成団体のメンバーや村外からのボランティアら約30人が土砂や流木の撤去、清掃などの作業をした。昼にはエフコープと村レクリエーション協会、帰国した青年海外協力隊員でつくる「県青年海外協力隊OV会」が村民や近隣で復旧作業に当たる人たちなどにウナギのミニ丼や鶏のハーブ焼き、かき氷などを振る舞った。

 つづみの里役員の小野豊徳さん(58)は「とてもありがたい。とうほう百貨店の棟は撤去せざるを得ない。今後、施設がどうあるべきか、村民や私たちの意見が反映され、村民や村外の人たちが集える場所になることを願っている」と話した。真田秀樹村長も訪れ「よく声を聞いて対応したい」と語った。

 陶器ギャラリーなど一部店舗は営業を再開している。【桑原省爾】

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