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2023.09.07

橘湾の赤潮被害 過去最大の13億円 長崎県、国に救済支援要請

 橘湾で8月上旬に発生した赤潮による養殖漁業の被害が過去最大規模の13億円に上ることが長崎県への取材で分かった。大石賢吾知事は6日、総務省に被害救済への支援を要請した。

 県水産加工流通課によると、赤潮は長崎、諫早、雲仙3市の沿岸で発生。8月2~10日、19業者がいけすで養殖していたトラフグやシマアジ、マダイなど計約110万匹が死んだ。

 海水温の上昇や塩分濃度の低下で繁殖する植物プランクトン・カレニアが原因とみられる。カレニアは海水1ミリリットルで500細胞を超えるとエラの組織が破壊され魚が死ぬとされるが、今回は最大で3400細胞が確認された。

 大石知事は尾身朝子・副総務相に対し、被害実態に即した共済保険による救済措置や赤潮発生メカニズムの解明と防除技術の開発、自治体への十分な財政支援を求めた。【松尾雅也】

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