ソーシャルアクションラボ

2023.09.20

認知症の人に見える世界を「旅行記」に 東京・足立区が啓発動画

 東京都足立区が、認知症の人が見ている世界を旅行記のようにイラストで表現した動画「認知症世界の歩き方」を区ホームページで公開している。区は「認知症は誰でもなり得るもの。自分や家族のあの症状はもしかして認知症かも、と気づいてもらえるきっかけになれば」と話している。

 区が9月を認知症月間として普及、啓発に取り組んでいる一環。動画はそれぞれ14のストーリーで構成されており、まずはこれまでの道のり(過去)、現在地(今)、旅のプラン(未来)が全部分からなくなる乗り物「ミステリーバス」に乗り込むところから始まる。最初に到着するのは「ホワイトアウト渓谷」。天気が崩れあっという間に濃い霧がかかると、目に焼き付けたはずの記憶も消え去ってしまう。服をしまった場所が分からなくなるなどの症状を説明している。

 また、皆同じ顔に見えたり時々で顔が変わったりするように感じる「顔無し族の村」や、正しい時の流れを失ってしまう「トキシラズ宮殿」などが次々と現れる。それぞれ、人の顔を正しく認識できない、月日の感覚が失われるという心身機能障害を表している。

 イラスト、動画は特定非営利活動法人「issue+design」が当事者への聞き取りなどを基に制作したもの。動画はそれぞれ1分半ほどで、認知症の具体的な症状例も知ることができる。同区の「アリオ西新井」(西新井栄町1)では29日までパネルでも紹介している。「歩き方」のサイトはhttps://issueplusdesign.jp/dementia_world/story/。【南茂芽育】

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