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2023.11.10

クマ被害が多発 環境省が生息調査へ、補正予算案に7300万円

 クマによる人身被害の多発を受け、環境省は10日に閣議決定された補正予算案に、人間の生活圏に出没するクマの生息状況調査などの対策費として7300万円を計上した。

 調査は人身被害を防ぐ方法を検討するための基礎となるデータを得るのが目的。クマが冬眠する巣穴を調べたり、生活圏への出没頻度が高い個体を把握したりすることなどを想定している。調査場所や方法は、都道府県からの要請に応じて検討する。

 また、放置されている柿の木の伐採など、出没を抑える計画を都道府県が作成・実施するのを支援する。クマは11~12月ごろに冬眠し始めるため、いずれも来年の出没に備えた対応策となる。

 同省によると今年度のクマによる人身被害は10月末時点で164件、被害に遭った人は180人に上り、統計を取り始めた2006年度以降で最多となっている。【岡田英】

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