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2023.12.02

「2050年までに世界で原子力発電3倍」 日本も賛同 COP28

 米政府は2日、2050年までに世界全体の原子力発電の設備容量を3倍にすることを目指す宣言に、日本を含む21カ国が賛同したと発表した。宣言は、アラブ首長国連邦(UAE)で開かれている国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)に合わせて公表された。

 日本では今年5月、原発の60年超運転を可能にした「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法」が成立。岸田政権は原発回帰の方針に転じており、宣言への参加で、その姿勢が鮮明になった格好だ。

 宣言は米国が英国とともに主導し、フランスやカナダ、スウェーデン、フィンランド、韓国などが参加。ポーランド、ガーナ、モロッコなど原子炉はまだないが建設計画を持っている国も加わった。

 宣言によると、世界の平均気温を産業革命前から1・5度上昇に抑える国際目標の達成に向けて「原子力が重要な役割を果たすことを認識する」と指摘。そのうえで「50年までに世界全体で原子力発電の設備容量を3倍にする目標に向けて協力することを約束する」とした。設備容量とは一般的に発電設備が一定の時間に発電できる最大量(発電能力)を指す。

 また、世界銀行などの国際金融機関に原子力を融資対象に含めるように促し、小型炉など新型炉の開発・建設を支援することも盛り込まれた。

 米政府の高官は「米国は原発をクリーンエネルギーの重要な一部と位置づけている。世界中の将来のエネルギーミックスにおいて比率を拡大する機会だ」と述べ、小型炉などの開発を推進する姿勢を強調している。

 今回の宣言は、世界全体で「3倍」を目指すものだが、経済産業省幹部は「この宣言をもって国内の原発を増やすという話にはならない」と話す。【岡田英、佐久間一輝、ニューヨーク八田浩輔】

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