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2023.12.08

気候変動対策、日本は最下位グループ 独NGOなどのランキング

 独NGO「ジャーマンウオッチ」などは8日、各国・地域の気候変動対策を順位付けした報告書「気候変動パフォーマンスインデックス」を公表した。64カ国・地域を評価した結果、日本は58位で、5段階評価で最低のグループ(54位以下)だった。1~3位は「該当なし」で、最高(4位)はデンマーク、最下位(67位)はサウジアラビア。

 報告書は毎年、国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP)に合わせて公表されている。国民1人当たりの温室効果ガス排出量▽再生可能エネルギー導入目標▽途上国支援など国際的な政策――など14項目を評価して、順位付けしたもので、分析には気候変動対策やエネルギーの専門家約450人が協力した。

 報告書は日本について、「2050年までの実質排出ゼロ」を掲げ、議長国を務めた今年の主要7カ国首脳会議(G7サミット)で「35年までに電力部門の完全または大部分の脱炭素化」に合意したが、「実現に向けた具体的な工程表がない」と指摘。アジア各国に対する支援策の中には、化石燃料の使用継続につながる「偽りの解決策」があるなどと批判した。

 「産業革命前からの気温上昇を1・5度に抑える目標実現には、どの国の政策も不十分」として例年通り、どの国・地域も1~3位には位置づけられなかった。11月30日から開催中の第28回締約国会議(COP28)の議長国・アラブ首長国連邦(UAE)は65位。国内外で石油やガスの新規開発を続けていることなどで評価を下げた。二酸化炭素(CO2)排出量世界1位の中国は51位、排出量2位の米国は57位だった。【ドバイ岡田英】

気候変動対策の国・地域別ランキング

 ※分析対象は64カ国・地域

 ※独NGOジャーマンウオッチなどの報告書による。カッコ内は2022年の順位(63カ国・地域対象)

 1~3 該当なし、4(4)デンマーク、5(9)エストニア、6(12)フィリピン、7(8)インド、8(13)オランダ、9(7)モロッコ、10(5)スウェーデン、58(50)日本、59(56)マレーシア、60(61)カザフスタン、61(57)台湾、62(58)カナダ、63(59)ロシア、64(60)韓国、65(-)アラブ首長国連邦、66(63)イラン、67(62)サウジアラビア 

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