ソーシャルアクションラボ

2024.01.07

45秒間に三つの断層がずれ、破壊 能登半島地震、筑波大が解析

 能登半島地震は、半島北西部を含む長さ約120キロ、幅約20キロの範囲で45秒間に少なくとも三つの断層がずれ動いていたとみられるという分析結果を、筑波大の八木勇治教授(地震学)がまとめた。小さい断層の破壊が、枝分かれのように広がり、最終的に大きな破壊につながったと考えられるという。

 能登半島では、これまで群発地震が続いていた。

 八木教授は、断層がずれ動いた時に出た地震波を分析した。その結果、1日午後4時10分に観測したマグニチュード(M)7・6の地震では、これまでに最大だった2023年5月の地震(M6・5)の活動域の西側の隅で弱い地震として断層の破壊が始まっていたことがうかがえた。そこから西向きに広がりながら続いていたと推定できるという。

 その後、輪島市直下の断層で大きな滑りを起こし、破壊が始まってから26秒後に、半島の北東沖でも大きく断層がずれ動いたとみられる。

 珠洲市の沖合には、複数の海底活断層があることが知られている。八木教授は「断層の壊れ方から境界が見つかっていて、既に知られている海底活断層の分布と重なることから、既知の活断層が動いた可能性が高い」と話した。【垂水友里香】

関連記事