2024.01.11
輪島市、全3中学の生徒集団避難を検討 対象者400人に意向調査
最大震度7を観測した能登半島地震で、石川県輪島市教育委員会は11日午前に記者会見し、市内にある全ての市立中学校3校に通う生徒約400人について、別の自治体への集団避難を検討していることを明らかにした。保護者の同意を得られた生徒を対象とし、保護者への意向調査を始めた。
市教委によると、対象の市立中学校は、輪島中と東陽中、門前中の計3校。避難所などになっていることから、学校再開のめどが立たず集団避難させる方向で調整に入った。避難に応じた生徒たちは、親と離れた生活を余儀なくされることになる。
特に輪島中学校の状況は深刻だ。約600人の被災者が身を寄せ、大規模な避難所として活用されている。学校の上下水道は不通になっているほか、校庭の陥没や通学路の寸断が確認されているため、生徒たちの安全を早急に確保できない状態だという。
市教委の小川正教育長は「輪島市内での学校再開の判断は現時点で全くついていないが、最大でも2カ月程度で生徒たちを戻せないかと考えている」と語った。【安藤いく子】
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