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2024.01.13

中学生避難、珠洲市・能登町でも募る 七尾には「避難所フェリー」

 1日に発生した能登半島地震で、石川県輪島市は13日、市立中学校3校に通う生徒401人のうち、250人の保護者が集団避難を希望していると明らかにした。生徒は親元を離れ、2カ月程度をめどに県南部の宿泊施設に滞在して授業を受ける。珠洲市と能登町でも、市町立の中学に通う計約450人の生徒のうち、希望者に集団避難してもらう方針だ。

 輪島市の3校はいずれも避難所として運営され、再開の見通しが立っていない。そこで市が生徒の保護者に対し、集団避難を希望するか意向調査していた。珠洲市は市立4中学校のうち1校が授業を再開しているが、約200人の生徒の保護者の意向を聞いている。

 いずれも避難先として白山市にある県立の施設「白山青年の家」と「白山ろく少年自然の家」が想定されており、県が調整している。授業は施設内で行うか、近隣の学校に受け入れてもらう。能登町は15日までに町立の全4中学校が再開予定だが、生徒の家庭の被災状況などを考慮し、希望者に集団避難してもらう方向で意向を調べている。

 石川県によると、13日現在の死者数は220人。うち災害関連死は前日から1人減って13人となった。1人が直接死の可能性が高いと判明したため。連絡が取れない安否不明者は26人。負傷者は診察情報を精査した結果、前日の約2倍となる1014人となった。家屋調査が進み、全半壊や一部破損した住宅は1万1286棟と大幅に増えた。

 13日には七尾市の港に、避難者を受け入れるためのフェリーが着岸した。防衛省がチャーターした大型フェリーで、14日から被災者に1泊2日で休養してもらう。受け入れは1回あたり約200人で、今後、約300人に増やす予定という。【高橋隆輔、萱原健一、黒詰拓也、郡悠介】

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