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2024.02.17

車いす利用者の乗降、事前連絡なしでも支援 JR相模線で4月から

 JR相模線で4月から車いす利用者が事前連絡なしで列車の乗り降りの介助を運転士らから受けられるようになる。JR東日本横浜支社が16日、発表した。同支社は神奈川県内全域と東京都・静岡県の一部を管内に持つが、今回の取り組みは初めて。

 これまで介助や案内を受けるにはJR東の専用ダイヤルなどに事前連絡する必要があった。4月1日から相模線では橋本―茅ケ崎間の無人駅7駅も含む全18駅で、運転士や駅係員が携帯式斜路を用い車いす客の乗り降りを手伝う。運転士はドアの開閉など列車の運行を担いつつ、列車内やホーム上の車いす客を把握する。

 今回の措置はすべての人が快適に鉄道を利用できるよう目指すJR東日本の方針を反映したものだ。同様の取り組みは2022年3月から石巻線(宮城県)や小海線(山梨、長野県)などで始まっており、今回で12路線目となる。

 横浜支社の宮田久嗣支社長は16日の記者会見で「予約は手間もかかり気軽に乗車いただくのが難しかった。(すべての人に)円滑に利用してもらうため、設備投資は難しくても、ソフト面で対応できないかと考えた結果、予約なしでも介助することとした」と説明した。【田中綾乃】

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