ソーシャルアクションラボ

2024.03.01

ごみのポイ捨て「無法地帯」に対策を 地元住民が討論会 東京・青梅

 キャンプやバーベキューの利用者によるごみのポイ捨てが後を絶たない多摩川上流の東京都青梅市「釜の淵公園」。深刻化するごみ問題について、地元市民が自由に発言し合う討論会が2月29日夜、同市役所で開かれた。放置の実態や周辺住民の苦情も紹介され、入場料など有料化を主張する意見が目立った。市も利用者負担に肯定的な姿勢で、野外レジャーシーズンを控え有料化を巡る議論が活発化しそうだ。

 討論会は、市と、環境に配慮した野外活動を促進する国際的な行動基準の普及団体・NPO法人リーブノートトレイスジャパン(墨田区)の共催。市が参加を呼びかけ、約30人が出席した。昨年4月、入間川の中洲(なかす)エリアで有料化に踏み切った埼玉県飯能市の関係者も参加し、5班に分かれ、現状に対する感想や背景・原因、解決策の3点について意見を交わした。

 最初に公園周辺で河川ごみを定期的に収集しているボランティアの3団体が、食材容器のトレーやペットボトル、ビニール類に加え、自転車やバイクも含むごみ投棄の現状を報告。焼き網を乗せた石組みの煮炊き跡を囲うように、食べ残しの皿やイス、日よけ用の天幕をそのままの状態で放置したり、JR青梅駅への道路沿いに持ち帰ったごみ袋を捨てたりする事例も紹介した。参加者は「ルールもマナーもなく、まるで無法地帯」と嘆いた。

 有料化の方法については会場使用料やトイレ使用料の徴収、有料ごみ袋の購入義務化などの主張が目立ったが、「有料化により利用者が他の場所に移動し、新たな問題を生むことも考えられ、根本的な問題解決にならない」との意見もあった。

 2年前から毎月、市内の子どもたちと川のごみ拾いを実施している市民団体「あすくり青梅」の発起人で会社経営の村野秀二さん(60)は「山や川は公共財で本来は自由使用が原則。入場制限して排除するのではなく、例えばごみ袋を有料化し、環境配慮とマナーの啓発ビデオや分別方法の説明を聞くと、ごみ袋が無料になるなど、利用者の意識改革につなげる工夫が必要だ」と話した。【山本悟】

青梅市長「有料化も解決策の一つ」

 青梅市の河川ごみ問題について、公園のごみを処分している大勢待利明市長は2月14日の記者会見で、「私としては有料化に向け取り組むべきだと考えている」と述べた。野村正明・市企画政策課長は討論会終了後、家庭ごみの収集に市民はごみ袋を購入しているが、市外の利用者は無料で、処分に市民の税金が使われるのはおかしいとの苦情が寄せられていることを紹介し、「ごみ問題の解決策の一つとして有料化も考えられる」と話した。

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