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2024.05.31

エルサレムでプライドパレード LGBTの人たちと人質の自由求める

 性的少数者(LGBTなど)の権利や自由を訴える「プライドマーチ」が30日、エルサレムで行われ、数千人が参加した。パレスチナ自治区ガザ地区では、いまだ100人近くのイスラエル人らがイスラム組織ハマスの人質となっており、パレードの参加者は人質の早期解放も訴えた。

 参加者たちは「自由になるために生まれてきた」と書かれた横断幕や性的少数者への連帯を示す虹色の旗を持ち、「今すぐ、すべての人質の解放を」などと叫びながら、エルサレム中心部を練り歩いた。

 市内に住むイラナ・コーヘンさん(64)は「パレードは本来、LGBTの人たちの自由を祝う幸せなイベントだが、今年は人質がガザにいて、とても悲しい」と語った。その上で「ガザの人たちも苦しんでいる。今すぐ戦争を終わらせてほしい」と望んだ。

 5月24日、イスラエルメディアが公表した世論調査によると、戦争で最も達成すべき目標について、人質の解放が64%に上った。30%がハマスの打倒を挙げた。イスラエル政府はハマスの「壊滅」を掲げ、ガザ地区南部ラファなどで軍事作戦を続けている。

 ユダヤ教、イスラム教、キリスト教の聖地があるエルサレムは、商都テルアビブなどに比べて保守的な住民が多い。2015年には超正統派ユダヤ教徒がパレードを襲撃し、6人が重軽傷を負った。このため今年のパレードは大規模な交通規制をして行われた。【エルサレム松岡大地】

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