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2024.07.12

土砂災害の影響で松山城が「立ち入り禁止」状態に 観光客にも影響

 12日未明に松山市中心部で起きた土砂崩れの影響で、観光名所の松山城は同日朝から立ち入りが制限され営業中止となっている。同市では11日に道後温泉本館が5年半ぶりに全館営業再開となったばかりで、松山を訪れている多くの観光客にも影響が広がっている。

 松山城本丸は標高131メートルの山頂にあるが、山麓(さんろく)と山頂を結ぶロープウエーとリフトは12日の朝から運休となっている。歩いて山頂まで登れる「東雲口登城道」など四つの登城道も全て通行止めとなっている他、松山藩主の邸宅の間取りを再現した城山中腹にある庭園「松山城二之丸史跡庭園」も営業を休止しており、松山城は「立ち入り禁止」状態だ。松山城総合事務所は「土砂崩れが起きた山頂付近の安全確認が取れないため」と説明しており、13日以降の立ち入りについても見通しは立っていないという。

 松山城は、江戸時代までに建てられた天守閣がそのまま残る「現存12天守」の城の一つで、城郭の遺構や建造物が国の史跡や重要文化財に指定されている。7日から夫婦で四国を旅行中という熊本県の男性会社員(56)は、12日の昼過ぎに松山城のロープウエー乗り場で営業中止を知り「大変楽しみにしていたのに残念」と話した。

 13日以降の営業状況については、松山城の公式ホームページで告知する。問い合わせは松山城総合事務所(089・921・4873)。【袴田貴行、太田裕之】

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