2024.07.22
「手をつなげるようになった」 国分寺で療育を知る子育てイベント
私は2年前に東京・国分寺市に引っ越してきて現在、夫と娘と暮らしています。娘が通っていたのが、国分寺にある遠足幼稚園「ころろ子ども探検隊」です。
「体を動かしたり、自然に触れ合ったりする機会がたくさんあっていいな」と思い、入園を決めました。入園してみると、私の想像を超えて成長できる場でした。
その理由の一つが、「療育」に取り組むお子さんたちとの活動が定期的にあることです。
※療育とは・・みんなと一緒に暮らすための基本的な力をつけること。子どもの持っている力を最大限に伸ばし、社会の中で生きる力をつけていくこと。
「ころろ子ども探検隊」の理念は「こころの探検、からだの探検」「よく見る・よく聞く・よく考える」「共に生きる」。
〝違い〟を大人が説明しなくても、子どもたちが自然と学んでいくことを目指した保育活動をされています。例えば、週に1度は療育の幼児クラスの子どもたちと手を繋いで歩行する活動があります。こういった活動を通じて、たくさんの気づきが育まれていくことを感じます。
娘も、手をつないでグループ行進をしたり、円になって行進したりする活動に参加したことがあります。
その場にいる人と、ただ手をつなぐこと。これが当たり前ではなく、触れられるのが苦手など、その子なりの理由で「手を離してしまう」反応になる場合があります。たまたま娘が手を繋いだお子さんもそうだったようですが、参加している娘も観覧している私も知りませんでした。
娘は、手を離されても何度も何度もつなぎ直し、リズム動作に合わせながらなんとか手をつなぐことを維持するまで持ってきていました。それは、その場にいる以上当たり前のこととしてやっていたと思いますし、私も気にもとめていませんでした。
数カ月後、療育クラスの親御さんたちと話す機会があり、その中で娘と手をつないだお子さんのお母さんが教えてくださいました。
そのお子さんは、他の子どもと手をつなぎ続けることがなかなかできないことが課題だったこと。あのイベントの時、探検隊のお子さんが(娘のこと)何度も手をつなぎ直してくれて、手をつなぎ続けるところまで持っていってくれたこと。その様子を見て、涙があふれたこと。その時のイベント以降、手をつなげるようになってきたこと。
私も知らなかった背景で、驚きと嬉しさで涙が止まらなくなりました。娘に思わず「すごいね、感動したよ」と伝えました。娘は「たいしたことじゃないけど?」みたいな反応でした。でも、私がこの話を、誰かに伝えるのは嬉しいようです。
無意識の行動や、意図していないことでも、それを認めてもらう・褒めてもらう成功体験があって初めて「意識的な優しさ」ができてくる。先生からはそのようなことも教わりました。療育というものがどういうものか、今でもいくつかの面しか触れていないと思います。だからこそ、このような経験ができる環境に感謝しています。
「ころろ子ども探検隊」を運営する社会福祉法人コロロ学舎と、コロロ発達療育センターが、イベントを開きます。もっとコロロの保育について詳しく知りたい、触れたいと思ってくださった方はぜひ、訪ねてみてください。
「地域子育て支援イベント&発達障害 書籍フェア」
日時:2024年7月23日(火)・24日(水)
時間:10:00~16:45
場所:cocobunjiプラザ リオンホールB /国分寺市本町3-1-1 cocobunji WEST5階
参加費:無料
<申し込みフォーム>
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfRvrp883KO1knMhB_bIuT1byYoI5FcWEE2PGZDQnzk6d8y1g/viewform
※申込なしでも入場可能。ただし各企画、先着順。
連絡先:(月〜土)8:30〜17:30 042-324-8355 koenkai@kololo.jp
*夏休み企画*遊ぼう!学ぼう!
「地域子育て支援イベント&発達障害書籍フェア」
〜障害の有無にかかわらず ともに生きる地域社会を目指して〜
終日、無料の発達相談も受け付け中。家庭で取り組める課題や生活面でのアドバイスを個別に教えもらえます。また、遠足幼稚園「ころろ子ども探検隊」の活動も紹介・展示します。
<内容>
・ミニ講座&トークイベント
・コロロの書籍教材の展示/販売
・ころろ子ども探検隊活動展示
・お楽しみ会(ミニ集会) ※7/23 11:00〜11:30
・学習実演(無発語〜発語・やりとりまで) ※7/24 11:00〜11:30
・工作ワークショップ
・活動映像紹介
・発達相談(無料)
<ミニ講座&トークイベント>
7月23日(火)
●ミニ講座 13:30〜14:00
「先輩お母さんに聞く ことばが出た、増えた家庭学習の実践」
●対談 15:30〜16:00
「発達支援教材・現場のニーズとコロロの教材の特徴」
合同出版編集部 坂上美樹さん × 社会福祉法人コロロ学舎 羽生裕子
7月24日(水)
●対談 13:30〜14:10
「乳幼児期の子育て支援を考える」
NPO法人青梅子ども未来代表理事/青梅市子ども・子育て会議委員/保育士 栗原久美子さん × 公認心理士/コロロ発達療育センター 名倉美紀
●トークイベント 15:30〜16:15
「ともに生きる社会を目指してー地域に開かれた都市農業のこれから」
登壇者:中村克之さん
【伝え手】ちーふ。国分寺在住。1児の母。夫婦で「クルミドコーヒー」の近くに住みたくて、国分寺に引っ越す。店主、影山知明さんの著書「ゆっくり、いそげ」を読み「人を手段化しない経済」に共感し、それを素敵なカフェで実践してるところに惹かれました。菓子メーカーマーケティング担当を経て、宣伝アニメーション動画を制作する、お絵かきムービークリエイターとして活動中。