2025.04.21
「誰もが楽しめる万博」目指し 車椅子ユーザーらのサポート開始

「誰もが楽しめる万博」の実現を目指し、車椅子ユーザーや視覚障害者の移動サポートが大阪・関西万博会場で始まった。
一般社団法人「関西イノベーションセンター」などが運営する「LET’S EXPO」が実施。初日は6人の申し込みがあり、利用者1人につき研修を受けたボランティアスタッフが2人1組でサポートを担当した。
サポートを受けた大阪市中央区の牧野美保さん(36)は5歳で横断性脊髄(せきずい)炎を発症し、車椅子ユーザーとなった。知人からの紹介でサポートを知ったことが来場を後押ししたという。
大屋根リングの上で風を感じたり、海外パビリオンを訪れたりして、万博を満喫した牧野さん。「ボランティアの方たちとしゃべっているだけで楽しい」と終始、笑顔だった。
牧野さんをサポートした大阪市淀川区の牛島寛行さん(77)は2021年の東京オリンピックでもボランティアを経験し、「地元の万博で何か貢献したい」と応募した。この日は60点と厳しめの自己採点だったが、牧野さんから「ゆっくりとしたスピードで安心感がある」と声をかけられ、牛島さんも笑顔になった。
事前予約制で、利用にはボランティアスタッフの交通費などに充てる4000円が必要。【写真・文 大西岳彦】
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