2023.03.03
視覚障害者の「道照らす光に」 日本ライトハウス100周年式典
目の見えない、見えにくい人の総合福祉施設として2022年に創業100周年を迎えた社会福祉法人日本ライトハウス(本部・大阪市鶴見区)が3日、記念の式典を同市淀川区のメルパルクホール大阪で開いた。失明後の社会復帰のために訓練を経験した元利用者や盲導犬の使用者、支援者ら約600人が参加した。
日本ライトハウスは1922(大正11)年、大学生の時に失明した岩橋武夫によって点字図書の出版で創業。岩橋は米国の社会事業家ヘレン・ケラーとも親交を深め、日本の障害者福祉の原点に関わったことでも知られる。視覚を失った人に、ライトハウス(灯台)として「道を照らす光」を届けるとの思いを受け継いだ同施設は、点字や録音図書などによる情報提供をはじめ、歩行や日常生活の訓練、職業リハビリテーション、盲導犬育成などの事業を展開してきた。
橋本照夫理事長は式典で「先達の築いてきた視覚障害者支援の理念を踏襲し、視覚障害者が徹底した自己実現と社会参加を遂げていくことを目標に必要な支援を展開してきたい」とあいさつ。事業をさらに発展させていく決意を伝えた。【濱井良文】
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