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2023.03.30

「同性愛、母国で迫害」ウガンダ女性を難民認定へ 国の敗訴確定

 帰国すれば同性愛を理由に迫害の恐れがあるとして、アフリカ東部のウガンダから日本に逃れた30代女性が国に難民認定を求めた訴訟で、女性を難民と認めた大阪地裁判決が確定した。敗訴した国が29日の期限までに控訴しなかった。女性の代理人弁護士によると、母国での迫害を訴えた性的少数者(LGBTQなど)が司法判断を通じて難民認定されるのは初めて。

入管「可及的速やかな認定に努力」

 判決確定を受け、女性や代理人らは30日、迅速な難民認定を求める要望書と署名を大阪出入国在留管理局(大阪市住之江区)に提出した。対応した担当者は「可及的速やかに認定を出せるように努力したい」と回答したという。

 女性は2020年2月、ブローカーから入手したパスポートで来日したが、大阪出入国在留管理局に収容された。難民申請したが不認定とされ、国外への強制退去処分も出た。現在は収容が一時的に免除される仮放免中で、関西地方で暮らしている。

 3月15日の大阪地裁判決は、女性が17年に同性愛者であることを理由にウガンダで逮捕され、警察官から棒で殴られて負傷したと指摘。ウガンダは同性愛者への差別的意識が強く、女性が母国に強制送還されれば迫害の恐れがあるとして、国の難民不認定と国外退去の処分をいずれも取り消した。ウガンダでは同性間の性行為は違法とされ、最も重い場合は終身刑になる。

 出入国在留管理庁によると、入管が性的少数者への迫害を理由に難民認定した例は過去に少なくとも3件ある。入管の担当者は取材に「判決内容を前提として手続きを進めていきたい」とコメントした。【山本康介】

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