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2023.06.18

「事故忘れない」 女児死亡の小学校で追悼 大阪北部地震5年 

 最大震度6弱を観測した大阪北部地震から5年を迎えた18日、ブロック塀が倒壊し小学4年の女子児童(当時9歳)が死亡した大阪府高槻市立寿栄(じゅえい)小では、地震の発生時刻に合わせて追悼の場が設けられ、浜田剛史市長らが献花し、黙とうをささげた。

 地震が発生したのは午前7時58分だった。浜田市長らは正門前に設けられた献花台の前に並び、発生時刻になると、頭を下げた。近隣の人も早朝から訪れ、花束やジュースなどを供えた。浜田市長は「事故のことを忘れたことは一日もない。改めて女子児童や遺族におわびしたい」と述べた。

 事故はプール脇のブロック塀(基礎部分含め高さ約3・5メートル)が約40メートルにわたり道路側に倒壊。通学中の女子児童が下敷きになった。市は事故を受け、公共施設のブロック塀をほぼ撤去したとしている。

 地震では関連死を含め大阪府内で6人が死亡し、7府県で計462人が負傷した。寿栄小の女子児童の他、大阪市東淀川区でも近所を歩いていた男性(当時80歳)がブロック塀の下敷きになり亡くなった。

 かつて2人の孫も寿栄小に通ったという女性(79)は涙ぐみながら「事故の対策が進むのはいつも事故が起き、犠牲者が出てからだ。いってらっしゃいの後にこんなことが起こらないよう、交通事故なども含め通学路の安全対策を進めてほしい」と手を合わせていた。【小坂春乃】

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