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2023.09.24

桂川の水質は「きれい」 水生生物を調査 京都・渡月橋下流

 川底にすむ生物から水の汚れの程度をみる調査が16日、京都市右京区嵯峨中ノ島町の桂川で行われた。琵琶湖・淀川流域圏連携交流会(BYネット)が主催。渡月橋から約250メートル下流の嵐山公園付近の生き物を調べた結果、水質は「きれい」「ややきれい」「きたない」「とてもきたない」の4階級で最も良い「きれい」と判定した。【小泉健一】

 水生生物29種類を指標とし、見つかった種類の多さで水質の階級を判断する。調査開始時の午前10時半ごろの気温は32・7度、水温27・6度、流速は毎秒75センチ程度で、水の透視度は1・3メートル以上。参加者は川底の石を持ち上げては裏返し、ピンセットを使って石にへばりついている生物を容器に入れていった。

 採取結果は「きれいな水」の指標がカワゲラなど3種類、「ややきれい」はカワニナなど3種類だった。カワゲラの数が多かったことから、「きれい」の水質判定となった。

 BYネット副代表幹事で元大阪市立中学校理科教諭の河合典彦さん(66)は、1995年から今回の地点付近で水生生物を調べてきた。「川底が砂ではなく、小石の多いところなので調査条件が良い。どのような生き物がいるか調べることを通し、川に関心をもつ機会にもしてほしい」と話す。

 周辺の水質は1970年代半ばから良い状態を維持している半面、治水対策で堰(せき)が撤去され、河床も掘削されるなどして景観は変わってきたという。

 水生生物調査は、夏休みに中高生を対象に大阪市の淀川をはじめ、桂川、木津川、宇治川でも開催され、いずれも河合さんが講師を務めた。全国でも共通の指標で実施されており、環境省の「全国水生生物調査のページ」で、過去の調査結果などが公開されている。

 調査の際は「救命胴衣をつけ、水流に足を取られるので膝より深いところには入らないよう気をつけて」と河合さんは呼びかけている。

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