2023.10.26
園児も先生も大喜び 豪雨で被災の幼稚園にウルトラマン 秋田
M78星雲・光の国から、あのヒーローが秋田にやってきた――。7月に秋田県を襲った記録的豪雨で大きな被害を受けた地域の子供たちを激励しようと、円谷プロダクション(東京)が続けている「ウルトラマン基金」の被災地支援活動が秋田市の幼稚園や保育園で行われ、園児らと交流した。
円谷プロは東日本大震災の直後から、災害被災地などで子供たちを応援する活動を続けている。24日には、ウルトラセブンを父に持つという「ウルトラマンゼロ」が聖霊女子短大付属幼稚園・保育園を訪れた。
大雨の当時、同園の敷地一帯は1メートル近く浸水し、園舎も大きな被害を受けて改修工事中。隣接する付属高校の一角に一時的に移転し、保育を続けている。
園児や教職員は一時移転後、周囲を気遣ってなかなか大声を出しづらい環境で過ごしているという。この日はウルトラマンの登場に園児らは大喜び。手あそびうたや「ウルトラマン体操」を実演したり、園児と一緒に「シャー!」などと光線発射ポーズを取ったりした。教職員も「元気をもらった」と喜んでいた。
交流を終えた付属高の工藤保代校長は「これまでは震災などで自分たちが支援する側だったが、今回初めて支援される側になり、被災するとどんな大変な思いをするのかを理解できた気がしている。ボランティアや多くの方の支えで本復旧に向けて動き出している。ウルトラマンのパワーで元気になれた」と語った。
同園の園舎は11月の運営再開を目指しており、復旧に役立てるための寄付も募っている。問い合わせは同園(018・835・5692)。【工藤哲】
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