ソーシャルアクションラボ

2023.11.17

スマホゲームで地球温暖化を抑止 川崎市と富士通が実証実験

 スマホゲームで地球温暖化を抑止しよう――。そんなコンセプトの実証実験を、川崎市と富士通(本社・東京都港区)が12月4日から3月末まで実施する。両者が16日発表した。二酸化炭素(CO2)の排出量を抑制するなど環境に配慮した行動に楽しみながら取り組める。ゲームデモ版を17、18の両日、川崎駅前の大型商業施設「ラゾーナ川崎プラザ」で提供する。

 ゲーム名は「グリーンカーボンファーム」。市と富士通が2022年10月に導入した環境アプリ「グリーンカーボンクラブ」のメニューの一つ。

 川崎駅や武蔵小杉駅周辺、多摩川などをモデルにした仮想のまちでプレーする。ユーザーは、シロクマなど動物住民たちの求めに応えて農産物育成や食物の製造販売を行ったりする。

 現実社会での行動が反映されるのも特徴の一つだ。フードロスの削減やCO2排出量が少ない電気自動車の使用など参加企業が提供した行動をすると、ゲーム内で使えるポイントが得られる仕組みなどが想定されている。

 市内の企業などとも連携、スポーツファン共同体を通じた環境配慮行動も促す。富士通のアメリカンフットボールチーム「フロンティアーズ」のファンを通じて環境配慮行動を促し、一定数を行うと特別体験に無償で応募できる仕組みも導入する。

 福田紀彦市長はコメントで「来年市制100周年を迎えるが次の100年に向け脱炭素化に取り組みたい」と述べた。【和田浩明】

関連記事