2023.09.18
はじめての「保活」、立ちはだかる「42点横並び」の壁|保活日記②
つい先日、晴れて3歳になった長男。保育園探しで一番、頭を悩ませていたときのことを、前回に続いてもう少し具体的に、振り返ってみたいと思います。
4キロ先への引っ越しから始まった「保活」。2019年の7月ごろから市役所に通って情報を集め始めると、まずは保育施設のその種類の多さに頭が「?」でいっぱいになりました。
でもこの種類の多さ、保育園選びでわたしたちが重視していた次の3つのことについて、具体的に考える視点を与えてくれました。
①保育方針、保育の質
②保育料
③保育期間
①について。「認可保育園」は、国が定めた設置基準を満たしている園のこと。でも保育の内容については園ごとにいろいろだということが分かりました。「認可外保育園」もそう。保育の内容は園ごとにいろいろ。制度上の種類にはこだわらず、見学で得た情報をもとに判断することにしました。
②について。市内の「認可保育園」は収入に応じた保育料を設定しており、それはどの園も同額でした。一方、「認可外保育園」は園によって料金はさまざまでした。認可保育園と比べると高めでした。
③について。「2歳児クラスまで」とする園と、「5歳児クラスまで」の2種類の園に分かれました。2歳児クラスまでの園は少人数でより家庭に近い保育環境が期待できましたが、3歳児クラスに上がるタイミングで再び「保活」が必要になります。
この3点を保育施設に照らしながら検討した結果、わたしたちが望んでいるのは「保育方針が合う認可保育園で、5歳児クラスまである園」だということがはっきりしました。
希望の「保育園像」がはっきりしたので今度は入園のための具体的な作戦の立案に移りました。「点数稼ぎ」について、です。どこの自治体もそうだと思いますが、与えられた点数が「高い」子どもから入園が決まっていく仕組みになっているからです。
わが家の場合、フルタイムの共働きで基準点が40点ありました。そこに少しでも点数を加算すべく、考えました。
持ち点の計算方法については、市の窓口に相談することができました。案内を見ながら自宅で計算することもできます。
市の窓口に問い合わせをしたところ、過去の「参考値」を教えてもらうことができました。すると「いいな」と思った全6園で、前年度、1歳児クラスに入園した子どもの最低点が42点だったことが分かりました。
「育休から復職する」という条件で2点が加算されるので、いずれも最低点には達するのですが、申し込み者の点数が横並びになった場合はだいたい所得の低い世帯から順に入園が決まっていました。「点横並び」の一か八かに賭けるのはちょっと気が引ける。
夫と話し合った結果、「まず認可外保育園に預けて復職し、その後、認可保育園に転園する」という作戦が浮かびました。認可外保育園に預けて復職をしたという実績があれば、改めて認可保育園に申し込む際に43点が持ち点となるのです。
ということで、方針は決まったので、次はスケジュールを描いていきました。
認可保育園に43点で臨むには1歳児クラスへの4月入園がベスト。そして、認可保育園に入園の申し込みをする前年の12月には認可外保育園に通わせている必要があります。
こうして、具体的な道筋が見えてきました。
2019年12月までに認可外保育園に入園させて復職→2020年4月に認可保育園に転園、という流れです。
描いた道筋をもとに認可外保育園と認可保育園を見つけるべく、保育園見学がスタートするのでした。(連載全8回)
市川保活日記 公開予定日
【書き手】石井遥。新聞社で、著作権関係の業務を担当している2児の母です。毎晩元気がありあまっている「恐竜」(2歳)に食べられそうになるため、睡眠不足。0歳のちぎりぱん(むちむちの腕)をさわり、癒やされながら、日々子育てしています。
暮らしている千葉県市川市でお気に入りの場所は、京成線の踏切。子どもが見たがるので踏切巡りをしていたら、いつのまにか自分もどっぷりはまってスカイライナーの通過を楽しみにしています。
※原稿は2021~2022年に執筆しました