ソーシャルアクションラボ

2023.12.06

本「せんさいなぼく小学生になる」をいっしょに育ててみませんか

私家本「せんさいなぼく小学生になる」をつくってから、2か月ほどが経ちました。

経緯は以前書きましたが、

この本は、長男のむすこが入学直後に直面した行きしぶりが不登校に至るプロセスを描いた日記を、本の形にしてみたものです。わずか1例かもしれませんが、登校に付き添い、学校のなかで起きていることを実際に見て書いた記録です。

不登校30万人が目前に迫るなか、「せんさいな子ども」にとって生きづらい社会環境が広がっていることを可視化するきっかけになればと、ひとまず本の形にしてみました。

発売以来、たくさんの方からご意見・ご感想をいただき、自分たちだけの問題ではないことをひしひしと感じています。

同じ子どもを持つ共働きの親として涙なしには読めない。お子さんが入学してからの学校や学童との葛藤にたくさん共感できるところがありました。(二児の親)

子どもさんの様子、親の戸惑い、気持ち、日々のリアルなやりくり・やりとり、などなど、我が家の経験と重なるところも多く、お会いしたことないのに、その様子がありありと目に浮かびました。(学校に行きにくい子を持つ保護者)

最初から最後まで、まるで我が家のようだ!と共感し通しでした。我が家のように凸凹なお子さんを持っている方々は救われると思います。(繊細な子を持つ二児の親)

「せんさいなぼく小学生になる」はまだ完成していません。〝育てる本〟として、内容や、本としての形などを、少しずつ充実させていきたいと考えています。

初版は300部印刷しました。先日大阪のブックフェアで販売するなど、手売りとしてはじわじわ読んでいただけている実感があります。

この本を通じて、不登校、行きしぶりの問題を定点観測したいと考えています。

本をご購入いただいた方からの反応などをお知らせいただける本屋さん・お店屋さんを募集しています。現在、3店舗でお取り扱いいただいています。

取扱店舗一覧

神奈川:本屋・生活綴方 〒222-0011 神奈川県横浜市港北区菊名1-7-8
京都:開風社 待賢ブックセンター 〒602-8125 京都府京都市上京区大宮通 椹木町上る菱屋町
818
兵庫:a little house(ア リトル ハウス) 〒663-8201 兵庫県西宮市田代町10-14

たとえば、本を読んでいただいた方からのご意見で、学校に行きにくい子どもたちにとって必要な環境調整には、人との関係はもちろん、「空間」という視点もはずせないことがよりクリアにわかりました。今後、取材したいと考えています。

こうした子どもの環境をめぐる問題について、関心を持ち、子どもたちの味方となって寄り添ってくださる方。わずかな部数しかありませんが、この本を販売しながら、本を手に取って下さった読者の方からの感想を共有していただけないでしょうか。

ご興味をお持ちの方、お待ちしています。以下のメールにご連絡いただけますと幸いです。

info@honnohito.jp

【書き手】末沢寧史。異文化理解を主なテーマとする、ノンフィクションライター、絵本作家。出版社勤務を経て独立。絵本作品に「海峡のまちのハリル」(小林豊・絵、三輪舎)。出版社どく社を仲間と実験中。妻は教育関係者。本連載では、むすこの小学校入学直後に直面した行きしぶりと不登校をきっかけに、子どもという「異文化」について記します。

写真は、ブックデザイナーの大田高充さん撮影

表紙の絵は、ブレイディみかこさん著「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」の装画を手がける中田いくみさん。タイトルの字の一部は、末澤さんのむすこさんが書いています。